今さら聞けない「土用の丑の日」って何?ウナギ以外も楽しむ夏の過ごし方

さき 日常

毎年夏になると、スーパーやコンビニに「うなぎ」ののぼりが並びますよね。

そもそも土用の丑の日って、なに?

何となく「ウナギを食べる日」というイメージはあるけれど、なぜウナギなのか、どうしてその日なのか、ちゃんと理解している人って意外と少ないんじゃないでしょうか?

今回は、そんな素朴な疑問をひもときながら、「ウナギじゃない楽しみ方」までゆるっとご紹介します。
知っておくだけで、夏をちょっと楽しく、健やかに過ごせるかもしれませんよ◎


「土用の丑の日」ってどういう意味?

まず、「土用の丑の日」という言葉を分解してみましょう。

◾️「土用」とは?

「土用(どよう)」は、実は夏だけのものではなく、季節の変わり目すべてにある期間のこと。 立春・立夏・立秋・立冬の直前、つまり春夏秋冬それぞれの“終わり頃”に訪れます。

つまり「土用」は、次の季節に切り替わる準備期間なんですね。 季節の変わり目は、体調も崩れやすくなるタイミング。昔の人は、そういう時期に注意して過ごそうとしていたわけです。

◾️「丑の日」とは?

「丑(うし)の日」は、干支(えと)の“十二支”から来ています。 十二支は年だけでなく、日にも割り振られていて、12日周期で「子(ね)→丑(うし)→寅(とら)…」とめぐっているんです。

つまり、「土用の期間にやってくる“丑の日”」=土用の丑の日


2025年の土用の丑の日はいつ?

2025年の「夏の土用の丑の日」は… 👉 7月19日(土)と 7月31日(木)2回 あります!

実は、土用の期間内に“丑の日”が2回ある年もあり、その場合は「一の丑」「二の丑」と呼ばれたりします。2025年はまさにその年です◎


なぜ“ウナギ”を食べるようになったの?

ここが一番気になるところですよね。 なぜ「丑の日=ウナギ」なのか。きっかけには諸説ありますが、いちばん有名なのがこの話。

◾️平賀源内とウナギ屋の話

江戸時代、あるウナギ屋さんが「夏はウナギが売れないんですよ〜」と相談したところ、 発明家・平賀源内が「“土用の丑の日にウナギを食べよう”って貼り紙しなさい」と提案。

その貼り紙が評判になってウナギが売れ、他の店も真似し始めて、 気づけば「丑の日=ウナギ」が定着した…というマーケティング起源説です。

◾️“う”のつくものは夏バテにいい?

もう一つの理由としては、「う」のつく食べ物は夏に良いとされていたという説も。

「ウナギ」にはビタミンA・B群が多く含まれていて、 疲れた体を元気にする滋養強壮効果が期待できます。

でも実は「“う”のつく食べ物」なら何でも良かったとか…?


ウナギじゃなくてもいい!?“う”のつく食べ物アイデア

近年はウナギの価格も上がっていて、「毎年はちょっと…」と感じている人も多いですよね。 でもご安心を!ウナギ以外にも“う”のつく食べ物”はたくさんあります。

🟡 梅干し

殺菌作用があり、食欲がないときにもぴったり。おにぎりや冷やしうどんに。

🟡 うどん

冷たくてツルっと食べやすい夏の味方。アレンジも豊富で家族受け◎

🟡 うり(きゅうり・冬瓜・スイカなど)

体の熱を逃がしてくれる夏野菜。水分補給にも◎

🟡 うに

ちょっと贅沢な選択肢。特別感のある土用のごちそうに。

🟡 牛(ぎゅう)肉

“うしの日”の語呂合わせで、冷しゃぶや焼肉も人気。スタミナ食に!


最近の“土用の丑の日”の楽しみ方

昔ながらの「うなぎを食べる」だけでなく、最近はもっと自由に楽しむ人も増えています。

  • スーパーで買えるプチうな丼やうなぎ巻き
  • 家族で“う”のつくものパーティー
  • 夏バテ防止デーとして、栄養を意識した食事を準備

特に家族や子どもと一緒に過ごすなら、「今日は“う”の日だよ〜」と声をかけて、 ちょっとしたお祭り気分で過ごすのもおすすめです◎


実はあるんです…「土用の期間にしてはいけないこと」

「土用」はただの季節の変わり目ではなく、昔から“慎重に過ごすべき期間”とされてきました。 特に陰陽五行の考えでは、土用期間中は神様(土公神)が“土の中に宿る”とされ、 そのため土に関わる作業や大きな変化は避けた方が良いと言われています。

⚠️控えたほうがいいとされること

控えたいこと 理由(伝統的な考え)
土いじり(土を掘る、耕すなど) 土公神の安眠を妨げるとされている
引越し・旅行 気の流れが不安定になりやすい期間
新しいことを始める(転職・開業・結婚など) 運気が不安定なので、出だしが崩れると考えられている

「何もしてはいけない!」というわけではありませんが、 できるなら無理せず、心と体を整えるための“クールダウン期間”ととらえるといいですね。

✅どうしてもやりたいときは「間日(まび)」を活用!

土用期間中でも、「この日ならOK」とされる“間日(まび)”という日が存在します。 2025年の夏土用なら、7/21(月:卯)、7/22(火:辰)、7/26(土:申)、8/2(土:卯)、8/3(日:辰)が間日です。 この日ならガーデニングや旅行、引っ越しも問題なしとされています◎


まとめ:季節の節目を“整えるチャンス”に

土用の丑の日は、もともと「季節の変わり目に体と心を整えるための日」。 暑さでバテやすい夏だからこそ、しっかり休んで、元気になれるものを食べることが大切です。

ウナギを食べるのも良し。 「う」のつく食べ物をテーマにしたごはんでも良し。 静かに過ごしてリセットするのも、とても素敵な過ごし方です。

ぜひ、自分らしい“土用の丑の日”を見つけて、夏本番に向けて元気をチャージしてくださいね🌿