終業式ってなに?と聞かれたら…修了式との違いも一緒に確認しよう!

なつめ ライフハック

7月。
今年の夏は本気を出すのが早すぎて、すでに夏真っ盛りの様子…。
そろそろ「終業式」、そんな声が聞こえてきそうです。

通知表が渡される日、先生の話を聞く日、そして「明日から夏休みだー!」と叫びたくなる日……。

そんな日ですが、ふとこんなことを思ったことはありませんか?

「終業式って、なんで“終業”なの?」
「そもそも、なにを“終える”の?」
「ていうか、“終業”ってなに?」

今回は、「終業式」という言葉の意味や、よく似た「修了式」との違いについて、調べてみました。
ちょっと気になるかも…と思われた方、一緒に確認してみませんか。

終業式ってなに?

終業式のイメージ

「終業式」とは、学校において学期の終わりに行われる式のこと。
1学期、2学期、3学期の区切りとして、それぞれの学期を締めくくるために開かれます。

この日は、校長先生の話があったり、表彰が行われたり、校歌を歌ったりする感じでしょうか。
そして何より、子どもたちにとっては「通知表をもらう日」や「明日から休み!」のイメージが強いかもしれません。

けれども、終業式の“本来の意味”は「学期のしめくくりを全員で確認する日」
つまり、ただのお休み前の行事ではなく、「ひとつの節目」としての役割があるのです。

「終業」とは?

そもそも「終業」という言葉、聞くことはあってもどういう意味か考えることはあまりないかもしれません。
それに、「就業(しゅうぎょう)」や「修業(しゅぎょう)」、音の似ている言葉もいくつかありますよね。

✅ 終業=“仕事や学業の一区切り”

「終業」は、「業(ぎょう)を終える」という意味。
ここでの「業」は、仕事・勉強・作業などを表す言葉です。

つまり、「終業式」=「勉強の一区切りを迎える式」という意味なんです。

会社で使う「終業時間」も同じ語源です。
「今日は17時終業です」といえば、「17時まで仕事があります」という意味。
この「終業」は、「終わりのチャイム」のようなものです。

「修業」と「終業」の違いとは?

ここで、「似ているけど意味の異なる言葉」として、「修業」との違いをみてみましょう。

言葉 意味 使われる場面
終業(しゅうぎょう) 勉強や仕事が一区切りつくこと 学校の学期末、会社の終業時間など
修業(しゅぎょう) 技術や知識を学び、身につけること 職人の修業、武道の修業など

「修業」は、どちらかというと“何かを身につけるために努力すること”が大事なこととして考えられています。
言ってみれば、「修業するぞ!」と自ら望んで取り組む、厳しい道のりのイメージです。

一方「終業」は、一定の期間の仕事や学びが終わった、という区切りのこと。

つまり、「終業式」=“頑張った1学期を終えて一区切り”、
「修業」=“まだまだ道の途中で、鍛錬は続く”
というニュアンスがあるんですね。

「修了式」とはどう違うの?

「修業」と似た言葉として、「修了式(しゅうりょうしき)」もありますね。
こちらも終業式と混同されやすいのですが、意味が少し異なります。

修了式とは?

「修了式」は、1年間の学業や課程がすべて終わったときに行われる式です。
つまり、年度の最後、3学期の終わりに行われることが多いですね。

一方で、「終業式」各学期の終わり(1学期や2学期など)に行われるものです。

違いをまとめると?

名称 タイミング 意味・目的
終業式 学期末(1学期・2学期など) その学期のしめくくり
修了式 学年末(3学期末) 1年の課程を終えたことの確認

たとえば、小学校1年生の3学期の最後に行われるのは「修了式」
1学期や2学期の終わりには「終業式」、という使い分けになっているようです。

ちなみに、「修了証書」という言葉もあるように、「修了」には“学びをしっかり終えた”という意味合いが含まれています。
より“卒業”に近いイメージかもしれませんね。

終業式ってなぜやるの? 3つの目的

「いや、通知表もらったらすぐ帰れる日でしょ?」
そんな声も聞こえてきそうですが、終業式にはちゃんと意味があります。

1. 学期のふりかえりをする

成績や生活面で、自分がどんな学期を過ごしたか
式で話を聞くことで、1学期のふりかえりをする機会になります。

これはただの「反省」ではなく、「自分を振り返る」という練習でもあるみたいです。

2. 学校全体の一体感を作る

終業式は多くの場合、全校で一斉に行います
これによって、「みんなで一緒に一区切りを迎える」という気持ちが生まれるようです。

3. 次の学期・休みに向けた心構えを作る

終業式では、夏休みの過ごし方や安全面の話もよくされます。

たとえば「交通事故に気をつけて」「規則正しい生活を」など。
あたりまえのように聞こえるけれど、大人になっても必要な意識ですよね。

海外にも「終業式」ってあるの?

ところで、「終業式」って日本特有の文化なのでしょうか?

実は、アメリカやヨーロッパの学校にも「学期の終わりのイベント」はあります。
ですが、式として厳粛に行われるというより、「パーティー」「ピクニック」「発表会」など、もう少しカジュアルな形が主流のようです。

日本のように「式典」として全校で話を聞いたり、歌を歌ったりするのは、独特なスタイルみたいです。

“日本の文化”ということなのかもしれませんね。

終業式は“リセット”のチャンスかも

スタートライン

「終業式」というと、ちょっと堅苦しくて、どちらかといえば子どもの頃の記憶…と思うかもしれません。

でも、「一区切りをつける」「自分を振り返る」「また新しく始める」——
そんな節目を意識するという点では、大人にも通じるものがあるように思います。

たとえ年度の途中であっても、「この3か月どうだったかな」「来月はどうしたいかな」と考えてみるのは、前向きでとてもいい習慣ではないでしょうか。

終業式の日、
「先生は終業式でどんなことを話してたの?」
「どんな1学期だった?」
そんなふうに子どもと話をしながら、大人もこの期間をふり返るきっかけになるかもしれません。

終業式は、「ただの通知表の日」ではなく、「次の一歩に向けたスタートの日」として、気持ちのリセットに使ってみるのもいいかもしれませんね。