【桜井市】古代ワンコ・纒向犬の名前が決定!「こまき」に会いに行こう

なつめ 時事ネタ

春に名前を募集していた、桜井市の「纒向犬(まきむくいぬ)」、ついに――名前が決まりました!
その名も、「こまき」
どこか古風な響きのある、かわいらしい名前ですよね。
今回は、その名前に込められた想いや、「こまき」に会える場所についてご紹介します。

4月に「名前募集」

今年の春、桜井市から「纒向犬の名前を募集します!」というニュースが発表されました。

私もブログで取り上げたのですが、「卑弥呼と同じ時代に生きていたかもしれないイヌ」なんて聞いたら、気にならずにはいられませんよね。

あのときは「どんな名前になるんだろう…」なんて想像しながら記事を書いていたのに、もう半年も経ったなんて、本当に早いですね。

纏向犬の名前募集の記事はこちらです。
🔗【桜井市】約1700年前のワンコ・纒向犬に会いに行こう!ただいま名前募集中

全国から2,000件を超える応募!

名前募集は、4月から6月にかけて行われました。結果はなんと――2,143件もの応募が集まったそうです!

応募は桜井市内だけでなく、全国の都道府県、さらには海外からも寄せられたとのこと。年齢層も子どもからご高齢の方までと幅広く、まさに「みんなで見守った古代のワンコ」になりました。

名前を考えるって、楽しい作業ですよね。どんな名前が寄せられたのかを思うと、それぞれの人の優しさや想いが伝わってくるようです。

決定した名前は「こまき」

選ばれた愛称がこちら。古代のイヌ「纒向犬」は、これから「こまき」として知られることになりました。

そして、この名前の由来もとても素敵なんです。

  • 卑弥呼の“呼”と、纒向遺跡の“纒(まき)”をあわせて“こまき”にしました
  • 小さくてかわいい感じを出すため、“コ”をつけたんです

古代の歴史に思いを寄せながらも、やさしさと親しみを感じる名づけですよね。名前がひらがななのも、柔らかくていいですね。

「卑弥呼の呼」と「纒向の纒」、そして“コ”という可愛い響き。思わず「こまきちゃん」と呼びたくなる名前です。

ちなみに桜井市には「ひみこちゃん」というマスコットキャラクターもいるので、二人の関係がどんな雰囲気になるのかも楽しみです

「こまき」はどんなワンコ?

少しおさらいをしておきましょう。

「こまき」こと纒向犬は、3世紀前半、卑弥呼の時代の奈良県・纒向遺跡(まきむくいせき)から見つかったイヌの骨をもとに復元された、古墳時代のイヌです。

2015年の発掘調査で、遺跡内の大きな建物を囲む“区画溝”という特別な場所から、全身の約47%にあたる骨がまとまって出土しました。

  • ・体高は約48cm、体長は約58cm
  • ・体は華奢で足がすらっと長い
  • ・頭は小さく、細身の印象
  • ・年齢は1歳半ほどの若いメス
紀州犬と四国犬

見た目のイメージでは、今の四国犬や紀州犬の女の子に少し近い感じです。

骨の形から、当時の日本にいた縄文犬とは少し違い、中国大陸や朝鮮半島からやってきた新しい系統のイヌだった可能性が高いそうです。

つまり、“こまき”は古代日本でも珍しい海外由来のイヌだったのかもしれません。

卑弥呼と一緒にいたかもしれない?

「こまき」が見つかったのは、纒向遺跡の中でも“居館”と呼ばれる特別なエリアの溝。

ここは、女王・卑弥呼がいたとされる時代の建物が集中していた場所でもあります。もしかしたら――卑弥呼が大切にしていたペットだったのかもしれません。

もちろんまだ想像の域を出ませんが、当時の人たちが「こまき」をどんな存在として見ていたのかを思い描くだけで、古代の暮らしが少し身近に感じられますね。

生体復元模型でよみがえった「こまき」

「こまき」の姿を現代に伝えてくれるのが、桜井市纒向学研究センターによる生体復元模型です。

骨格をCTスキャンして3Dレプリカを作り、専門家が体の特徴を分析。筋肉や毛並みまで丁寧に再現されました。

古墳時代のイヌの復元模型としては国内初で、学術的にもとても貴重な資料です。毛色はDNA解析で確定できなかったため、茶色系と灰色系の2パターンで再現されています。

「こまき」に会えるのはここ!

現在、「こまき」は桜井市役所1階の地域交流センターで展示中です。期間は10月20日(月)までです。

入場は無料で、どなたでも見ることができます。お近くの方は、ぜひ足を運んでみてください。

実際に見た人によると、思ったより大きく感じるそうですよ。

年明けには「纒向学セミナー 特別編」も!

そして嬉しいお知らせがもうひとつ。来年(2026年)年明けには、纒向犬「こまき」特別編のセミナーが開催予定です。

研究者の方から直接お話を聞ける貴重な機会です。どんな内容になるかは、これからのお楽しみですね。詳細は桜井市や纒向学研究センターの公式サイトで今後発表されますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

「こまき」がつなぐ、古代と今

古墳時代といわれても、教科書で少し触れただけだと“遠い昔の話”の感じがしますよね。でも、遺跡から発掘されたと聞くと、昔の人と今の私たちの距離がぐっと近くなった気がするのではないでしょうか。

これからも「こまき」を通して、古代の情報に触れる機会は要チェックですね。

👉展示情報まとめ

※この記事は、桜井市公式サイトの情報をもとにまとめました。気になった方は、ぜひ公式サイトものぞいてみてくださいね。

桜井市公式サイトはこちら