夏直前、風邪も5類感染症に?知っておきたい基礎知識と対応
日常
まいまい
夏間近になり、保育園や小学校ではプールも始まっているところも多いのではないでしょうか。
気温や湿度が上がり、子どもたちの活動も活発になる時期。
そんな中、「風邪」が厚生労働省によって2024年末に5類感染症として正式に位置づけられたことをご存じでしたか?
そもそも「風邪」が感染症分類に入るの?
これまで「風邪」はインフルエンザやCOVID-19のように、感染症法の中で明確な分類を持っていたわけではありません。あくまで症状の総称として「かぜ症候群」と呼ばれ、原因ウイルスや重症度に応じて医師の判断で診療されていました。
しかし近年、コロナ禍を経て「風邪」と一括りにされる中にも、注意が必要な感染症が多数あることが再認識され、2024年末から「急性呼吸器感染症」が「5類感染症」として分類されることとなりました。
「5類感染症」とは?
感染症法における「5類」とは、インフルエンザやRSウイルス、百日咳などが含まれる分類です。主に季節性の流行が見られる感染症で、重症化リスクはあるものの、日常生活への支障が比較的少ないとされるものが多いです。
この分類により、医療機関や保健所が患者の発生状況を把握・報告しやすくなり、地域の流行状況に基づいた注意喚起や対応がしやすくなるというメリットがあります。
なぜ今「風邪」を5類に?背景にある社会変化
背景には、感染症対策の再構築や、予防・早期対応の重要性が広く認識されるようになったことがあります。
特に小児・高齢者を中心とした施設では、風邪による集団感染が思わぬ重症化を招くことも。
医療現場では「ただの風邪」と軽視できない状況が少しずつ増えてきたのです。
私たちができる予防策と心構え
- 体調が少しでもおかしいと感じたら、無理をせず早めに受診
- 家庭や職場での手洗い・うがい・換気の習慣を再確認
- 高齢者や乳幼児がいる環境では特に注意を
- 「風邪っぽい人がいるから出勤しない」判断を支持する職場づくり
保育園や学校の対応も変わる?
感染症法に基づいた分類となったことで、保育施設や学校での出席停止・登園自粛などの基準にも影響が出る可能性があります。
地域によって対応方針は異なるため、園や学校からの通知をしっかり確認することが大切です。
「風邪」でも報告対象になる?
すべての風邪が報告対象になるわけではありません。あくまで診断に基づき、特定のウイルスが原因とされた場合や、集団感染の疑いがある場合に報告が求められるケースが多いです。
風邪に「気合いで治す」はもう古い?
「風邪は寝たら治る」「気合いでなんとかなる」…そんな時代から、今は自分も周囲も守るために、きちんと対処することが求められています。軽視されがちな「風邪」こそ、正しい知識と対応が大切です。
まとめ:感染症の時代に生きる私たちのスタンス
「風邪が5類に?」と驚かれるかもしれませんが、これは今の時代を反映した自然な流れとも言えます。今後は、季節の変わり目や集団生活の場における「ちょっとした風邪」も、社会全体で上手に付き合っていくことが必要です。
プールが始まり、子どもたちの笑顔が増えるこの季節。元気に夏を迎えるためにも、小さな体調不良にも耳を傾けていきたいですね。