2026年は丙午。干支ってそもそも何?がちょっと分かる話
なつめ ライフハック時事ネタ
来年は 丙午(ひのえうま) の年ですね。
ニュースを見て、「聞いたことあるような…」と思った方もいるかもしれません。
学生の頃、社会の教科書に載っていた「日本の出生人口のグラフ」で、ある年だけがくっと数字が減っているのを見た記憶があります。
「この年は丙午だったから」と説明がありましたが、正直なところ「どういうこと?」と思ったままでした。
久しぶりに「ひのえうま」という言葉を聞いて、気になったので調べてみることにしました。
すると、干支の仕組みが少しずつ分かってきて、なかなか興味深いなと感じました。
干支で「○○どし」以外の言い方ができたり、その意味が分かったらちょっとかっこよくないですか?(私だけですかね)
今回は、
- ・干支(えと)の仕組みってどうなっているのか
- ・60年で一周とはどういうことなのか
- ・その中で「丙午」はどんな位置なのか
というところをまとめてみました。
干支って、動物の名前だけじゃないんです
「干支(えと)」と聞くと、ねずみ、うし、とら…といった十二支の動物を思い浮かべますよね。
でも実は、それだけではありません。
干支という言葉は、
- 十干(じっかん)
- 十二支(じゅうにし)
この2つを組み合わせた名前なんです。
漢字もそのままで、「十干」の干と、「十二支」の支。
なるほど、ですね。
十二支は、よく知っているあの動物たち
まずは分かりやすい方から。
十二支は、
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥
という12の順番です。
最初のほうは言いやすいんですが、「午(うま)」あたりから、ちょっと怪しくなるんですよね。
言いながら、「合ってるよな?」と少し不安になります。
ここは、多くの人が「知ってる知ってる」となる部分だと思います。
じゃあ「十干」って何?
では、「十干(じっかん)」とは何でしょうか。
十干は、この10こです。
まずは、種類を見てみましょう。
甲(きのえ)
乙(きのと)
丙(ひのえ)
丁(ひのと)
戊(つちのえ)
己(つちのと)
庚(かのえ)
辛(かのと)
壬(みずのえ)
癸(みずのと)
暦が載っているカレンダーや、契約書で「貸主を甲(こう)、借主を乙(おつ)とする」といった表現で、見たことがある方も多いかもしれません。
最近だと、鬼滅の刃で階級に使われているので、「あ、それかも」と思った方もいそうですね。
十干はもともと、昔の人が日にちを順番に数えるためにつけた名前でした。
今で言う「1日、2日、3日…」の代わりになる、番号のラベルのようなものです。
十干にでてくる「え」と「と」
十干の名前をよく見ると、「え」と「と」が交互に出てきます。
この言葉には理由があるんです。
- え … 元気、強い、前に進む感じ
- と … やさしい、落ち着いている感じ
たとえば、
丙(ひのえ) は、勢いよく燃える火
丁(ひのと) は、じんわりあたたかい火
同じ「火」でも、ちょっと性格が違う、というイメージですね。
ちなみに、漢字で書くと「え」が「兄」、「と」が「弟」なんです。
干支は60年で一周
ここまで、十二支と十干について説明してきました。
干支は、12の動物と10の名前を組み合わせてできています。
この組み合わせ、実は全部で 60種類 あるんです。
なぜ60になるのでしょうか。
この仕組みは、2つの日めくりカレンダーを思い浮かべてもらうと、分かりやすいかなと思います。
ひとつは、
十二支の漢字(子・丑・寅…)を
1枚ずつ書いた日めくりカレンダー。
もうひとつは、
十干の漢字(甲・乙・丙…)を
1枚ずつ書いた日めくりカレンダー。
この2つを用意して、毎年、どちらも1枚ずつめくっていくと考えてみてください。
いちばん最初は、
十干が「甲」
十二支が「子」
この組み合わせで、甲子(きのえね)から始まります。
そこから毎年1枚ずつ進めていくと、同じ組み合わせに戻るまで、ちょうど 60年 かかります。
60年で元に戻ることを、「還暦」といいます。
「暦が還る(かえる)」という意味で、ここで、聞いたことのある言葉が出てきましたね。
干支が60年で一周する理由は、こんな仕組みになっているからなんですね。
いまの干支はどのあたり?
ここまで読んでいただいて、干支の仕組みがなんとなく見えてきたでしょうか。
そうなると、「じゃあ、今年の干支って何なんだろう?」と気になってきますよね。
今年、2025年 の干支は、乙巳(きのとみ)です。
「乙(きのと)」は、やさしくてしなやかなイメージを持つ十干。
ぐいぐい進むというより、少しずつ、でも確実に伸びていく感じです。
「と」がついているので優しい感じですよね。
「巳(み)」はヘビのこと。
昔から、「知恵」や「再生」の象徴として、大切にされてきました。
この2つが合わさった乙巳は、落ち着きながら、じわじわ前に進んでいく年と考えられています。
干支の順番で見ると、2025年は、60種類あるうちの42番目にあたります。
そして、その次が、2026年・丙午(ひのえうま)です。
こうして見てみると、干支はずっと続いている大きな順番表のような感じがしますね。
来年の干支、丙午とはどんな年?
では、来年2026年の干支、丙午(ひのえうま)をご紹介します。
先ほどと同じように十干と十二支に分けて見てみますね。
丙(ひのえ)は、勢いよく燃える火のイメージを持つ十干です。
元気があって、明るく、物事が一気に進みやすい感じです。
午(うま)は、十二支の中でも活発で行動力のある動物です。
この2つが合わさった丙午は、エネルギーがとても強く、動きの大きな年と考えられてきました。
何かを始めたり、思い切って前に進んだりする力が高まりやすい年、といった感じみたいですね。
丙午といえば、少し怖い話を聞いたことがある、という方もいるかもしれません。
「丙午の年に生まれた女性は気が強い」
「家庭を乱す」
といった話が、江戸時代ごろから広まり、迷信として長く語られてきました。
1966年(昭和41年)の丙午の年には、その影響で出生数が大きく減った、という出来事もあります。
もちろん、これらの話に科学的な根拠はありません。
気持ちが前向きになりやすい年だからこそ、無理のないペースで一歩踏み出してみる。
2026年の丙午は、そんな一年と考えてもよさそうですね。
干支を知る
丙午は、怖い年でも、不思議な年でもなく、干支という仕組みの中の、ひとつの順番です。
仕組みを知ってから見ると、「ああ、今このあたりなんだな」と、見え方が変わってくる気がします。
干支のことを少しだけ知った状態で次の年を迎えると、いつもよりカレンダーを見るのが楽しくなるかもしれませんね。
自分の干支をあらためて調べてみるのも、面白そうです。
この記事を読んで、「干支って、なんか難しそう…」から「ちょっと分かったかも」に変わってもらえると嬉しいです。


