「首脳」はなぜ“首”と“脳”?意外と知らない「首脳」の正体
なつめ ライフハック
ニュースを見ていると、「首脳会談」という言葉を耳にすることがあります。
なんとなく“国の偉い人が集まって話すやつかな?”ということは分かりますが、「首脳」ってどんな人のことをいうんだろう?と感じることもあるかもしれません。
そして、ちょっと気になるのがこの漢字。
首と脳って、完全に体のパーツですよね。
どうしてそんな言葉が政治で使われているのか、不思議に感じませんか?
今回は、そんな「首脳」という言葉について解説していきます。
首脳とは「国や組織のトップに立つ人」のこと
まず結論からですが、 首脳とは国や大きな組織のトップに立つ人のことを言います。
たとえば、
- 国の場合 → 首相・大統領など、国を代表する人
- 企業の場合 → 社長・会長など、会社をまとめる人
- 団体の場合 → 代表・理事長など、その団体を動かす立場の人
こうした「最終的な判断をする立場の人」をまとめて“首脳”と呼びます。
ニュースで言う「首脳会談」は、 その国のトップ同士(首相・大統領など)が会って話すことです。
つまり「首脳」は、特定の役職名ではなく、トップを総称する便利な言葉なんですね。
なぜ「首」と「脳」を使うの?
ここからが本題です。
なぜ、体のパーツである「首」と「脳」を組み合わせて、トップに立つ人のことを言うようになったのでしょうか?
実は、特定の古い物語が由来…というわけではありません。
ですが、漢字の意味や使われ方を見ていくと、
どうしてこの2文字が組み合わされたのかが、分かると思います。
順番に見ていきましょう。
「首」は “いちばん上” の象徴
「首」という漢字は、もともと人間の頭部を表す字で、古くから「最上部・トップ」という意味で使われてきました。
- 首位=トップの位置
- 首長=集団のトップ
- 元首=国家のトップ
- 部首=漢字のグループの中心
めっちゃ「首」使われていますね。
こうして見ると、“上に立つ存在”という意味で使われてきたことがよく分かります。
体の中でも一番上にある「首(頭)」は、「組織のトップ」を表すのにちょうどいい漢字だったようです。
そんな理由から、「首=トップ」という考え方が、昔から自然に使われてきたと考えられます。
「脳」は “判断の司令塔”
「脳」は、私たちが考えたり、物事を決めたりする場所。つまり、「体の中で『どうする?』を決める場所」です。
「脳」を使う言葉の例を挙げてみると…
- チームの頭脳
- 組織のブレーン(brain/頭脳や相談役のこと)
指令出してますね。
どちらも、「考える役割」を“脳”にたとえていることが分かりますね。
二つを合わせると…
- 首(いちばん上の立場)
- 脳(頭脳・判断する役割)
この2つを合わせると、 「組織のトップであり、さらに物事を決める中心人物」という、“国の代表”にしっくりくる言葉になります。
英語にはない日本語独特の表現
ここでちょっと豆知識。
「首脳」という言葉は、 実はもともと仏教の世界で使われていた言葉なんです。
昔のお寺では、リーダーや一番大事な役割の人のことを、体の中でとても大切な「首(頭)」と「脳」を合わせて表していました。
つまり、「いなくてはならない大事な人(あるいは最も重要な部分)」という意味だったのです。
では、いつからニュースで聞くようになったのでしょうか?
今のように「国のリーダー」という意味で使われるようになったのは、明治時代〜大正時代(今から100年くらい前)のことだと言われています。
外国の言葉を日本語に訳すときに、この古くからある言葉が選ばれ、新聞や政治の世界で広まっていきました。
ちなみに英語では、
- leader(リーダー)
- head of state(国家の代表)
- president / prime minister(大統領・首相)
のように、役職(やくしょく)の名前そのままで呼ぶことが多く、「首脳」のような体の言葉を使った表現はあまりありません。
日本語には「手にする」「足を運ぶ」「顔を立てる」など、体のことを使った言い回しがたくさんありますが、「首脳」もその仲間のひとつと考えると、親しみがわいてきますね。
体で表す、理にかなった言葉
「首脳」という言葉は、体のパーツを使った言葉ではありますが、“トップにいる人が、考えて決める中心でもある”ということを、とても分かりやすくあらわしている日本語です。
今日のポイントを整理すると…
- 首=いちばん上(トップ)の象徴
- 脳=考える場所(判断の中心)
- 首脳=「トップとして、大事な決断をする人」
こうして見てみると「首脳会談」という言葉も、ちょっと身近に感じられるかもしれません。
次にニュースを見たとき、 「首脳ってこういう意味だったな」と思い出してもらえたら嬉しいです。


