気になる言葉(”その折”と”その際”編)

なつめ 日常

【ある会社での会話】
社員1「全て揃っているか、部品のチェックの折に確認してください」
社員2「わかりました、部品チェックの際は注意して確認します」
あれ?
折と際、どういう違いがあるのかな。

 

「これってどう違うんだろう?」と
思うような言葉に出会ったことはありませんか?
気になる言葉、第3弾です。

今回は、「その折」と「その際」の違いについてお話しします。
日常生活やビジネスシーンでよく使われるこの二つの表現ですが、
意味や使い方に微妙な違いがあります。

 

まず、「その折」という言葉は、
特定の出来事やタイミングを指す際に使います。
「折」というのは「時」や「機会」を意味し、
特に個々の瞬間や出来事にフォーカスしています。

例えば、「その折にお世話になりました」という表現は
特定の機会や場面を思い起こし、
その時に受けた恩や助けに対して感謝の気持ちを伝えています。
日常的な会話で使いやすく、
少しカジュアルな印象も持たせることができます。

 

一方、「その際」は、よりフォーマルで
具体的な場面に使われることが多いです。
「際」というのは「機会」や「場合」を意味し、
特にある事柄が発生した時のことを強調します。

「その際に必要な書類をお持ちください」というように、
何か特定の行動が求められる場面や手続きの説明に使うことが多く、
ビジネスシーンでもよく見られる表現です。

 

つまり、「その折」は出来事や瞬間を感覚的に振り返るニュアンスがあり、
「その際」はより具体的で事務的な場面での使用が適しています。

例えば、秋のイベントで会社の玄関に飾りを置いた時、
「その折に、季節の移り変わりを感じました」と使うと、
その瞬間を懐かしむ感覚です。
しかし、「その際に、必要な準備を進めました」と使うと、
具体的な準備の過程を指しています。

 

このように、場面やシチュエーションに合わせて、
適切な表現を選ぶことが大切ですね。