プログラミングって難しい?実は毎日やってる「考える力」の話
ライフハック
なつめ
「プログラミングって、最近よく聞くけど…正直、よく分からない」
「なんだか難しそう。数学とか得意な人のものって感じがするし」
そんなふうに感じている方、けっこう多いのではないでしょうか。
実は私自身、数学は“得意ではない”タイプ。計算も証明も「うーん…」となることが多くて、学校でもあまり前向きになれなかった記憶があります。
以前、算数と数学の違いについての記事で、
「数学は“考え方”そのものを鍛えるツール」と書きました。
よろしければこちらの記事をどうぞ↓
気になる言葉:「算数」と「数学」 名前が変わると何が変わる?
でも、「“考え方”と言われても、いまいちピンと来ないかも…」と思っていたところでした。
そんなとき、ふと感じたんです。
「数学が得意じゃなくても、“考え方”って意外と使ってるんじゃないか?」と。
朝の段取りも、実は「if文」的思考?

たとえばこんな場面——
朝、子どもを送り出す前に自分の支度をして、お弁当も作って、ゴミ出しもあって…
そんな忙しい時間、
「もし子どもが着替えてなかったら、先にお弁当を冷ましておこう」
「雨が降ってたら傘を玄関に置いておく」
こんなふうに、自然と“条件をもとに順序立てて動いている”こと、ありませんか?
実はこれって、プログラミングでよく使う“if文”(もし~なら)という考え方とそっくりなんです。
実際のプログラミングでもよく使われる「if文」の考え方と同じです。if weather == "雨":
bring("傘")
else:
wear("帽子")
(このコードは「もし天気が雨だったら傘を持つ。そうでなければ帽子をかぶる」という意味になります)
一見すると専門的な記述のように見えますが、「もし〜なら、こうする。そうでなければ、別のことをする」という考え方が、コードとしてそのまま表現されていることが分かるかと思います。
ちなみに、プログラミングにはこのほかにも「繰り返し」や「条件の組み合わせ」など、生活と重なる考え方がたくさんあります。
これらも日常の中で自然と行っていることなんですね。
これ、ただの生活の一コマに見えますが、立派な“論理的思考”の一例なんです。
ちゃんと「条件」を考えて、「それに応じて行動を決める」こと。これがプログラミングでは基本のキなんですね。
プログラミングって、レシピに似てる?

たとえば料理。
「じゃがいもは先に皮をむいて水にさらしておく」「炒める順番は玉ねぎ→にんじん→最後にお肉」など、
どの順番で何をするかを考えながら進めますよね。
これって、プログラムを書くときの“手順を正しく並べる”こととよく似ています。
間違った順番で火を通すとおいしくならないように、プログラムも順番が違うとちゃんと動きません。
つまり、「どんな順で」「どんな条件で」動くかを考える力=論理的思考は、
実は私たちが日々やっていることの延長なんです。
数学・プログラミング・日常の共通点
プログラミングと日常の共通点は説明させていただきました。
では、数学とプログラミングの共通点はあるでしょうか。3つのことを表にしてみました。
項目 | 数学でやること | プログラミングでやること | 日常生活の例 |
---|---|---|---|
順序を考える | 式の順番、証明の流れを理解する | 手順どおりに動くコードを書く | 料理の段取り、子どもの送り出し準備 |
条件を考える | 「○なら×」の仮定で思考を組み立てる | if文で分岐をつくる | 「雨なら傘」「時間がなければ夕飯を簡単に」 |
効率を考える | より簡単な方法で解く工夫をする | 無駄のないコードを書く | 家事や買い物の“時短”や“省エネ” |
なんで今、「プログラミング」が注目されてるの?
最近は小学校でも「プログラミング教育」が始まりましたよね。
「え、小学生から?はやすぎない?」と思う方もいるかもしれませんが、
実は難しいコードを書くというより、
「どうやって問題を解決するかを考える力」を育てることが目的なんだそうです。
「こうしたらこうなるかも」「じゃあ、こういう時は?」と、
順序立てて考えたり、試したりする力は、将来どんな仕事にもきっと役立つのではないでしょうか。
仕事の現場でもこの力が生きています

私たちの会社の仕事にも、もちろんプログラミングは関わっています。
でも、毎日コードを書くだけではありません。
「このお客様の困りごとを、どうやって解決できるだろう?」
「どんな順番で作ればスムーズかな?」
「何か抜けてる部分はないかな?」
そうやって“考える力”や“伝える工夫”が必要な場面はたくさんあります。
たとえば、チームで協力して一つのサービスをつくるときも、順番を間違えれば完成しないことがあります。
「あとから気づいて手戻り…」というのは実際によくある話で、そうならないように、最初にしっかり筋道を立てて考えることがとても大切なんです。
お客様の要望を整理して、どんな機能をどうやって実現するかを考えるときも、「論理的に伝える力」が欠かせません。
だからこそ、日々の生活で自然と培われている「順番を考える」「条件を整理する」力が、仕事でも役立っているのを実感するのです。
論理的思考は、日常のなかにある
プログラミングって、遠い世界の専門的な話に聞こえるかもしれません。
でも、その本質は案外シンプルで、
- 順序立てて考える
- もし~なら?を想像する
- 一つひとつ確かめながら前に進む
といった、私たちが普段からやっていることの延長にあるんです。
ですので——
「数学は苦手だけど、ちゃんと朝の段取りは考えてる!」
「プログラミングはわからないけど、家事の工程表作ってます!」
そんなあなたは、もう十分“プログラミング的思考”の素質あり、です◎
これから先、お子さんの勉強や将来の選択に「プログラミング」が出てきても、
「なんだ、ちょっと知ってるぞ」と思えるきっかけになればうれしいです。